「質問」ベストなタイミングのつかみ方

ショップリサーチコンサルタントの都築志摩です。

 

覆面調査の調査員などやっているというと、普段の買い物でも、厳しい目で販売員の接客をチェックしていそう……。などと思われるかもしれませんが、わたしはまったくそんなことはありません。笑

 

販売員にどのような対応をされても「忙しいんだろうな」「慣れてないのかな」と、比較的寛大な方ではないかと思います。

 

さて、今日は、1シーズンに1回程度はのぞきに行く、お気に入りの帽子屋さんでのお話です。

 

土曜日の午後、ちょうど、にわか雨が降り出した時間帯でした。わたしは激しい雨から逃れるようにして、ショッピングセンターに入ってすぐのところにあるお店に入りました。

 

それほど広くない店内には、販売員が3人、お客さまの姿はありませんでした。

 

何度も来ているので、大体の商品の配置はわかっています。わたしはまっすぐお目当てのニット帽のコーナーに行きました。

 

その瞬間。わたしの左側から、販売員Aさんが声をかけてきました。

 

Aさん「こちらは春夏物です。どんなお色がお好きですか?」

 

あ〜〜〜。

 

早い、早いです。

 

「寛大な」わたしも、さすがに「すいません、もう少し見ますので」と言って、暗に接客を断りました。

 

店内を一通り回り、最初のニット帽の場所に戻ってきました。

 

そこに、別の販売員Bさんがやってきました。Bさんは、こんな風に声をかけてきました。

 

Bさん「雨すごいですよね〜。大丈夫でしたか?」

 

おっ。

 

このお店は、ショッピングセンターの入り口入ってすぐのところにあり、外に面したところはガラス張りです。天候の変化は、すぐわかるのです。

 

わたし「結構降ってますよ。まあ、天気予報当たりましたよね。」

Bさん「でも、こんなに降るって、言ってませんでしたよね。ちょっと降るって感じでしたよね。」

わたし「そうですよね。でも傘持ってきててよかったです。」

Bさん「傘お持ちだったんですか〜。よかったですね。」

 

てな感じで、自然に会話がスタートし、そのままBさんの接客を受けました。

 

 

いかがでしょうか?

 

Aさんの接客、惜しかったのです。

 

一方的に商品説明を語るような接客ではなく、質問から始めようとしていましたから。

 

ただ、タイミングがあまりに早かったです。

 

お店に入って30秒くらいしか経ってませんでした。あいさつは早ければ早い方がいいのですが、そのタイミングでアプローチをされても、お客さまは対応できません。

 

また、Aさんは、こちらが商品に対してどのように興味があるのかどうか、まったくリサーチすることなく質問をしてきました。

 

あいさつもそこそこに、こちらの好みを探るような質問をされても、正直「引いて」しまいます。

 

Aさんは、どうすればよかったのでしょうか?

 

答えは、後から声をかけてくれたBさんのやり方をしてくれていればよかったのです。

 

さほど広くもない帽子屋さんです。一通り売場を見るのに、2、3分もかかりません。

 

お迎えの挨拶をした後は、適度な距離感を保って、こちらが足を止めるタイミングを待っていてくれればよかったのです。

 

急なにわか雨という、またとない世間話のネタが提供されていたのですから、そこからなんとなく話を始めてくれればよかったのです。

 

販売力のある人は、世間話の重要さに必ず気がついています。

 

わたしが帰った後、AさんとBさんは、わたしの接客について話をしたでしょうか。

 

Aさんのアプローチに反応しなかったわたしが、なぜBさんのアプローチには反応を示して、話が弾んだのか。

 

一緒に振り返ってくれていて、Aさんが気づいてくれることを少し期待しています。